【男の暴力】B

 じゃあ、どうしたらいいだろう。

 「男」というものについて、古いイメージを持っている男を変えるのは難しい。気に入らなければ女を殴る、ものを壊す、暴言を吐く、などというのは子供のわがままと同じで、自分が相手を納得させる自信がないから、暴力的な手段で自分の要求を通そうとしているだけのことだ。
 しかし、こういう行動をとる男は、自分のそんな未熟さに気がつかず、自分のことを「男らしい」と思っていることが多い。
 実際には精神的に未熟で、どこかに弱さを持っていて、その弱さを意識の深いところで気がついていて……そのジレンマにどうにもならなくなって暴力に走る。弱さを心の深いところで意識し、コンプレックスを持っているために、反動として暴力的になったり、男らしいものにあこがれる。

 こういうタイプを変えていくのにいちばん有効なのは自信を持たせること。「このことなら誰にも負けない」と言える何か……それも、周りに笑われるような趣味の世界なんかじゃなくて、世間が認めてくれるような「なにか」が持てれば、違ってくるよ。
 ………うまくそっちに誘導できないかな。

 本当はこれって、母親がやることなんだけれどね。

 そんな面倒なこと、できないよ、って言うのなら、別れちゃえよ。DVから逃れるいちばん有効な手段は別れることなんだから。
 別れられないのなら、ためしてみたら?
 彼は大きな子供なんだと思って、おだてて、あやして、自信をつけさせるんだよ。

 何もしなければ変わらない。

 ……変えたいと思ったら、動いてみるしかないよ。

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