【死を望む女の子】B
その人は4つ上の23歳で、バイト先の社員さんです。お店のオーナーや店長、パートの人達にそろそろ気付かれ始めているのですが、「必要になればきちんと話す。誰にも文句は言わせない」って言ってくれます。その人は私のことを本当に「愛しています」と言ってくれて、私のために泣いてくれるような人です。本当に本当に、この人と出会ってよかったと思います。人から愛されるって、こんなに幸せなことなんだなあと実感しています。私の中にある、苦しみやあきらめや不信感のようなものが徐々に溶けてなくなっていくのがわかるんです。
今、左手のくすり指、予約中です。
何だかのろけてしまって申しわけないんですが、本当の気持ちです。こんなこと、彼氏のいる女の子は誰でも同じかもしれないけど、やっぱり私は特別幸せです。
今、あきらめていた専門職への道をもういちど歩きだしています。幼稚園の先生か、保育園の保母さんか、まだ決まってはいないけれどがんばります。もしも先生の生徒の中にこういう仕事をしようとしている人がいたら、こういう風に言ってあげてください。
「人を愛するには、まず自分が人から愛されていなければいけない。」
また新しい一年が始まります。春がうれしかったのは今年が初めてです。先生にもすてきなことがたくさんありますように。奥様にもぜひよろしくお伝えください。
さようなら。
麗子
P・S お墓にもちゃんと報告してきました。もう大丈夫です。
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この手紙をもらってからもう5年。
彼女はこのときの彼と結婚して、今、北陸の町で二人でコンビニを経営している。