【Yukaちゃん】C
(続き)
そしてYukaちゃんが3年になった春、なんと先生が正式採用になってYukaちゃんの学校に赴任してきた。
理科教員の採用はとても少なく、しかも、もといた学校に来るなんていうのは奇跡に近い。
Yukaちゃんは喜んだけど、俺は困ったことになったなと思った。
先生が自分の学校の生徒と交際するというのはタブーだ。
バレたら彼は間違いなく飛ばされる。
だから、Yukaちゃんには二人の交際を絶対秘密にしろと言ってある。
両親はまだ知らない。
友達の何人かは知っている。(俺はこれがいちばんこわい)
先生で知っているのはもちろん俺だけ。
Yukaちゃんにとって、この1年はつらい1年になる。
友達や知り合いに会う可能性のあるところに二人で行くことはできない。
だから、デートはたいていロングドライブだ。
学校での会話にも気をつけなければいけない。
先生と生徒として会話すればいいのだが、油断がこわい。
ちょっとした会話や二人の視線がきっかけで、誰かが二人の関係に気がつくかもしれない。
(こういうときのオンナの勘をあなどってはいけない)
ただ、この辛い1年を乗り切れば、公然と交際することができるようになる。
おもしろいもので、先生と生徒との交際にはうるさい世間も、卒業生と先生との交際にはそれほど厳しくあたらない。
現役の時からのつきあいだとわかれば、何か言われるかもしれないけどね。
(この話、実際には数年前の話を現在形で書いています。
二人がこのあとどうなったか……)